第13回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会(シンポジウム18)

第13回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会(シンポジウム18)

病院総合診療と家庭医療の共通基盤 ー調和と融合を目指してー
座長:多胡雅毅、志水太郎
演者:中村琢弥、清田実穂
パネリスト:佐々木陽典、鋪野紀好、家研也、矢吹拓、和足孝之、髙橋宏瑞

[企画概要]
総合診療領域のサブスペシャリティとして、日本病院総合診療医学会では病院総合診療専門医制度が、日本プライマリ・ケア連合学会では新家庭医療専門医制度が、これまで独自に整備さ
れてきた。病院総合診療と家庭医療は総合診療を細分化するものと誤解されがちであるが、実際に両者の総合診療医としての基礎的な部分には共通点が多く存在する。2021 年には日本病院総合診療医学会と日本プライマリ・ケア連合学会の2学会による総合診療専門医取得後のキャリアに関する合同声明が公表され、この2 つの領域の調和と融合を目指す動きは大きく前進している。本シンポジウムには、病院総合診療と家庭医療の双方の中堅指導医が登壇し、多様な視点を交え領域の垣根を越えて調和と融合を目指して議論を行う。セッション内では2 つの専門医制度から共通基盤を見つけ議論を深め、総合診療を志す若手医師と学生に総合診療領域が目指すべき道を明示することを目的とする。

[抄録]
JPCA13_シンポジウム18

[セッションを終えて]
JPCA2022でシンポジウムに登壇しました。
病院総合診療×家庭医療の共通基盤を見出して融合を目指すという趣旨でしたが、両者の指導医クラスにはすでに共通のコンセンサスがあることがわかりました。我々がこれまでお伝えしてきたように、2領域にはセッティングの違いのみで大きな差異はありません。制度や名前にこだわって別物だと認識するのではなく、病院総合診療医は家庭医療的なアプローチの手法を、家庭医は病院総合診療の手法を理解し、実践することが重要です。両者とも共通基盤を持った総合診療医である、という登壇者からの発言が印象的でした。我々に課せられた使命は、両領域の橋渡しと教育・研究リソースの共有の推進、それによる総合診療医学の発展だと考えています。
今後もますます頑張っていきたいと思います!登壇者の先生方、ありがとうございました。見逃した方はオンデマンド配信予定ですので、ぜひ後日ご視聴ください。

本セッションの内容は日経メディカルに掲載されています。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/202207/575847.html