病院総合診療専門医ワーキング委員会での活動

病院総合診療専門医ワーキング委員会での活動

我々JUGLERメンバーは、20198月に日本病院総合診療医学会より専門医ワーキング委員を拝命しました。我々の主なミッションは、それまでに学会と他団体で構成される病院総合診療コンソーシアムで作成されていた研修指針の改訂、学会テキスト追補版の作成であり、学会の専門医制度委員会のご指導の下、急ピッチで作業を進めて参りました。

[専門医制度準備委員会]
JUGLERより志水(委員長)、多胡(副委員長)の2名が専門医制度準備委員を拝命し、20224月の病院総合診療専門医研修制度の運用開始に向け、日本病院総合診療医学会と日本プライマリ・ケア連合学会の2学会合同声明に関する協議、研修施設・プログラム・指導医の認定、専攻医要件の作成、規定の作成等に尽力しています。
制度詳細については学会HPを御覧ください。

専門医

2019年には病院総合診療医学会員によるパブリックコメントが実施され、それらを参考に以下のような項目を検討しながら研修指針の改訂に着手しました。
・原案にSHMコアコンピテンシー (Journal of Hospital Medicine. 2017: 12 supple 1)JUGLERのコアモジュール (HPリンク)を加えて再編成
・本プログラムで目指すべき病院総合診療医像、役割10項目を織り込む
・地域包括ケアに関わる能力の経験・評価を重視し、一つの柱とする
・研修指針・評価の作成
・若手医師、外部の協力を得て、多様な意見の集約を試みる

我々は病院総合診療医の能力、役割について以下のようにキーワードにまとめ医師像10項目( Journal of Hospital Medicine. 2021: 3-2)を作成しました。
・リーダーシップ、マネジメントスキル
・病院ケアでの健康管理を最大化
・医学知識のアップデート
・コミュニケーション能力と組織管理能力
・地域包括ケア

また研修指針の改訂については、以下の作業を行いました。
1.既存の90項目の修正加筆
2.SHMコアコンピテンシー51項目の翻訳・修正
3.コアモジュール30項目の新規執筆

マニュアル改訂については、以下の先生方にもご協力を賜りました。

また到達目標を順次作成し、評価については鋪野先生を中心として信州大学 清水郁夫先生にご協力を賜り、形成的評価・総括的評価について詳細をまとめました。

20202月の専門医制度委員会での指摘を受けて以下の点を修正し、レポート作成関係書類の作成も進めました。
・臨床と病院管理の割合を同数に
・重複項目削除
・到達目標 A 項目数を調整
・管理編を重視した具体的医師像の決定

その後20203月と6月の2回のパブリックコメントと修正を経て、最終版の研修指針、研修評価、到達目標、レポート関連書類が完成しました。

20208月から学会テキスト追補版の作成を次の手順で実施し、様々な方々の協力を得て無事に20211月に出版を完了することができました。
・新規と変更が必要な37項目をピックアップ
・著者の決定
・著者執筆→査読→著者修正→学会確認