第25回日本病院総合診療医学会学術総会(スポンサードシンポジウム)

第25回日本病院総合診療医学会学術総会(スポンサードシンポジウム)

原因不明な繰り返す腹痛に潜在する希少疾患
~治療可能となった「急性肝性ポルフィリン症」を「見つかる」から「見つける」へ~
座長:田妻進
演者:
講演1「腹痛に潜む希少疾患 急性肝性ポルフィリン症(AHP) の病態について」 多胡雅毅
講演2「急性腹症の鑑別診断とAHP」 佐々木陽典
講演3「AHP の遺伝子解析」 諏佐真治

[企画概要]
希少疾患のなかには確定診断されるまで長い年月を要するケースがあり、患者は原因不明のまま複数の医療機関または診療科を受診している現状がある。急性肝性ポルフィリン症(Acute hepatic porphyria; AHP)は、肝臓でのヘム生合成に関与する酵素異常に起因する遺伝性の代謝性疾患であるが、不完全浸透であり本邦での患者数は明らかとなっていない。AHP では多くの患者に共通して腹痛の症状がみられるほか、四肢の痛みや筋力低下などの神経症状、不安や幻想・妄想などの精神症状などの症状が認められる。ただし、他の疾患においても頻繁にみられる非特異的な症状であり、かつ血液検査や画像検査では診断がつかない。また、診療経験のある医師が少ないこともAHP の診断に時間を要する一因と考えられる。このような背景から、確定診断に至らず日常診療にAHP が潜在しているケースは少なくないと考えられる。本シンポジウムでは、治療可能となった急性肝性ポルフィリン症を「見つかる」から「見つける」へと題し、非特異的腹痛(Non-Specifi c Abdominal Pain; NSAP) に潜在する可能性のあるAHP の病態と鑑別診断、また令和4 年度診療報酬改定により保険収載されたAHP の遺伝学的検査の現状と位置づけについてご講演いただく。

[抄録]
hgm25_スポンサードシンポジウム

[セッションを終えて]
JSHGM25で多胡先生と佐々木先生がスポンサードシンポジウムに登壇!
ヘムの生合成経路の遺伝的酵素異常によって引き起こされる急性肝性ポルフィリン症についてのシンポジウムで、多胡先生がAHPの病態について、佐々木先生が急性腹症とAHPの鑑別について講演しました。
原因不明の激しい急性腹痛なのに、圧痛や腹膜刺激症状などの腹部所見に乏しい、という患者に遭遇したことはないでしょうか?そのような急性腹症の症例では、他の疾患を十分に鑑別した後に、AHPを疑って尿中ALA、PBGの定量検査を検討する必要があります。
明日からの腹痛診療にとても役立つシンポジウムとなりました。座長の労を頂きました田妻先生、ご聴講頂いた参加者の皆様、ありがとうございました。